ドライブレコーダー 常時録画の使える裏技!

G議長は例年6月に金融引き締めに転じ、連邦公開市場委員会(FOMC)のたびにFFレートを機械的に0・25%ずつ引き上げた。
市場は引き上げを予見することができ、国債などの価格変動率(ボラティリテイ)は低く抑えられ、長期金利に引き締め効果はあまり出なかった。 欧州中央銀行(ECB)も金融経和を鮮明にした。

政策金利を、回年6月に2%まで下げた。 欧州は当時、消費者物価の上昇率が2%を超えており、物価上昇率を勘案した実質金利をマイナスにした。
構造改革が遅れた欧州の景気低迷は深刻で、ECBは実質金利面では日本よりも強力な金融緩和を実施した。 そうした超低金利策が○○まで続く。
2つ目は世界的な貯蓄過剰(セーピンググラット)だ。 9月に米国で同時多発テロが起きた。
米国内で報復の世論が高まり、米国はアフガニスタンを爆撃し、次いでイラクに侵攻した。 7月に140ドルまで上昇した。
中東産油国の収入が急増した。 また原油・天然ガスの有力産出国であるロシアの収入も大幅に増えた。
原油価格の高騰に伴って産油国に蓄積されるマネーが積み上がり、世界中で投資物件を物色した。 また中国は輸出に力を入れ、大幅な貿易黒字を記録する。
台湾やタイなど他のアジア諸国・地域も、輸出主導の成長で大幅な黒字を積み上げた。 そうした国々には通貨の切り上げ圧力が強まったが、輸出を維持するために自国通貨売り・ドル買いの介入を繰り返した。
それによって外貨準備が膨れ上がり、中国の外貨準備は2月に日本を抜いて世界一に踊り出た。 アジアに蓄積された外貨準備マネーは米国債などに流れ込み、米国の借金漬け経済を支えた。
こうした産油国や新興国の貯蓄に支えられたマネーが、緩和的な金融環境を作り上げたのである。 3つ目は資産価格の上昇だ。

低金利と貯蓄過剰に支えられて、株式や住宅価格が急騰した。 とりわけ住宅価格は世界的に上昇し、英国や米国では歴史的にも希に見る上昇を演じた。
この住宅価格の上昇が、マネーの膨張を加速した。 それを支えたのがホームエクイティ・ローンである。
住宅の実質価値を担保にした融資で、住宅価格が上がれば、その分、家計は借り入れを増やすことができた。 家計が借り入れで耐久消費財などを購入すれば、消費は拡大し、景気を刺激する。
その結果、住宅価格がさらに高騰し、家計がより借り入れを増やすことが可能になっていった。 ホームエクイティ・ローンの残高は、1999年には1000億ドルを下回ることもあったが、3月には初めて6000億ドルを突破した。
住宅は金融機関の貸し出しの最も有力な担保で、その価格の高騰が融資をさらに膨らませたといえる。 それと同時並行で証券化の技術が発達した。
不動産などの資産を担保にした新しい資金調達の手法が確立されたが、その担保になる資産が急騰した。 このため証券化を通じて調達する資金量も急増した。
マネーがマネーを生む経済が現出し、米国にはマネーがあふれ返る。 マネーの量の指標のひとつに、セントルイス連銀が算出するマネー・オプ・ゼロ・マチュリテイ(MZM)がある。
銀行券、コイン、チェック口座、貯蓄口座、マネー・マーケット口座などの合計で、FRBが算出していた通貨供給量(M3)に近い指標である。 このMZMは、回年末には6兆3759億ドルだったが、9兆2227億ドルにまで拡大。

マネーの量は5年で6%増えた計算になる。 レパレッジがマネー拡大を加速させ、実体経済とはかけ離れたマネー経済を築き上げた。
住宅バブルが崩壊してレパレッジの逆回転、「デ・レパレッジ」が始まった。 住宅は金融取引の最有力担保だったが、その担保価値が急落した。
最初に始まったのは、米国の投資銀行によるレパレッジ資金の供給の停止である。 レパレッジをかけて買い上げていた住宅関連資産の価格が反落し、損失が出る恐れが強まったためだ。
デ・レパレッジの傾向は、米国の証券会社の総資産の推移に表れた。 ニューヨーク証券取引所とナスダツクに上場されている証券会社の総資産合計は、2001年3月末の2兆8600億ドルから前年6月末の6兆9100億ドルに、およそ6年余で2・4倍になった。
ところがその後、サブプライムローン問題が本格化し、6月末には5兆9700億ドルに減った。 わずか1年で減少幅は○%、減少額は1兆ドル近くになった。
証券会社からの資金供給が受けられなくなって、証券化は大幅に縮小した。 米国の資産担保証券の発行額は、5100億ドルから1370億ドルに、モーゲージ関連債の発行額は、2050億ドルから1340億ドルに、それぞれ減少している。
これを受けて、資金調達を証券化に頼っていた企業は銀行に駆け込んだ。 このため、銀行の信用供与残高(ローンとリースの合計)は、サブプライムローン問題発覚後も伸びつづけた。
6月末に6兆2700億ドルあった資産は、7兆2300億ドルまで増えつづける。 しかしサブプライムローン問題は、銀行の経営体力を着実に奪っていた。
R破綻の翌月をピークに銀行資産が減少に転じた。 貸し渋りが米国経済を襲った。

家計は住宅ローンの借り換えが危うくなっている。 急増した住宅ローンは借り入れの更新時期が来るが、銀行は借り換えには消極的だ。
大量の住宅ローンが焦げ付く可能性があり、米経済の大きなリスクになっている。 企業も借り換えが難しくなっている。
C、相次いで破綻したのは、小型車や環境対応車への取り組みの遅れなど、自動車会社としての競争力低下と共に、巨大な債務返済の行き詰まりがある。 余力がなくなったヘッジファンドが返済条件の大幅緩和に応じなかったことが、破綻の引き金となった。
証券化やファンドに関連して、銀行はレパレッジ資金の借り換えに応じなくなっており、閉鎖や資金繰り破綻が相次いでいる。 4月に商業施設に投資するG・G・Pが資金繰りに行き詰まり、破綻した。
負債総額は272億ドルにものぼった。 苦境に陥った証券化やファンドは、裏付け資産の売却を加速しており、担保資産の一段の価格低下を促す悪循環が起きている。
資産価格の下落は担保価値の下落を意味し、膨れ上がった家計、企業に債務の清算を迫っている。 米国は資金繰りが絶たれ、急速に実体経済が悪化している。
とりわけ消費をリードしてきた家計はほとんど貯蓄がないだけに、消費を抑えて借金返済をせざるを得ない状況に追い込まれている。 米国経済の7割を占める消費の停滞は、対米輸出の減少を通じて世界経済の後退を招きつつある。
欧州金融の暴走 統合の悲劇欧州でレパレッジ拡大を主導したのは、大手金融機関である。 大きかったのは欧州の通貨統合だ。

ドイツ、フランス、スペインなどは通貨統合を決め、2002年に各国の通貨を廃して単一通貨ユーロを導入した。 各国は米国をも上回るユーロ経済圏に組み込まれた。
欧州各国の有力行は、ユーロ圏での有力行をめざして猛然と規模の拡大に乗り出した。 例えばフランスの有力行であってもユーロ全域から見るとローカルバンクにすぎないので、ともかく規模の拡大を優先した。
レパレッジ拡大を後押ししたのは、米同時多発テロだった。 米国が報復としてイラクを攻撃したため、中東の投資家は、米国による資産凍結を恐れて資金をニューヨークからロンドン、スイスへと、米銀から欧州の銀行へと移した。

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